金価格に強く影響力を持っているのが、ドルインデックスとアメリカの政策金利(米長期金利)である。
ただし、最近の金価格はドルインデックスに敏感に反応しているようだ。
従って、ゴールドトレーダーは、特にドルインデックスの値動きに注意する必要がある。
ドルインデックスの週足チャートを見てみよう。
先週の終値が97.38ポイント。高値が97.49ポイントであったので、ほぼ高値引けとなってる。ドルの上昇圧力が強いことを示唆している。
現在、97.7ポイントがレジスタンスとなっている。
このレベルをブレイクアウトした場合、99ポイント付近まで抵抗帯は見当たらない。ドル高が大きく進行することになるだろう。
そうなると、ドル建てで取引されているNY金には、さらに下押し圧力が作用する。ドルインデックスが99ポイントを超えてきた場合、金価格は1250ドル程度まで下落してもおかしくないだろう。
来週は重要な局面になってくる可能性がある。
逆にドルインデックスが、レジスタンスラインを超えられず下落に転じた場合は逆のシナリオになる。
ただし、チャートを見てもわかるように、アセンディングトライアングルとなっており、テクニカル通りの値動きならサポートで上昇に転じる可能性がある。
日足チャートを見てみよう。
徐々にボラティリティが減少しているのがわかる。
現在はレンジ上限にある。下落したとしても下値目途は96.3ポイントから96.5ポイントまで。
大きなネガティブ材料が出ない限り、ここで上昇に転じる可能性が高い。
アメリカの景気が好調であり、しばらくドル高傾向は続くのではないだろうか。
大口投機筋はドルを買い越し
これもドルインデックスの日足チャートである。
注目はチャート下の大口投機筋とコマーシャルズの動向である(コマーシャルズ=現物業者)。
ご覧の通り、大口はドルを買いまくっている。一方でコマーシャルズは空売りとなっている。
ドルの底堅さは、大口投機筋の買い支えによるものだとわかる。
取り急ぎ以上。