2016年10月3日月曜日

減算合意!?しかし需給バランスは崩れたまま

『OPECによる減産量では原油の需給バランスは崩れたままであろう』

これは5時間前にWall street journalにアップされた記事である(ソースは以下のリンク)。



An OPEC Output Cut Not Likely to Alter Oil Imbalance


ここに書かれてあることを要約してみよう。

まずこの記事の結論はずばり以下の通りである。


  1. 先週のOPEC非公式会合で提案された原油減産量は原油の需給バランスが整うには、あまりにも量が少ない。
  2. 11月のOPEC会合で減産合意が成されるのかは非常に懐疑的である。


今年の頭には需給バランスは2016年末までに整うというのが、市場のコンセンサスであったが、現在は2017年半ば以降にずれ込んでいる。

そして、もし11月のOPEC会合で減産合意が成されたとしても、この予測は大して変わらないだろう。


また、非OPEC諸国による原油生産量のシェアは年々増している。すなわち、OPECによる需給バランスのコントロールは容易ではなくなってきているのだ。

(IEAのデータによると、非OPEC諸国による世界原油生産量のシェアは58%まで上昇している)

OPEC諸国による減産量は、非OPEC諸国の増産量によって相殺されてしまう可能性も十分あるわけだ。

事実、非OPEC諸国による原油生産量は来年には1日40万バレルまで増加すると言われている(主にカナダ、ロシア、ブラジルが増産する模様)。

こちらのソースによるとロシアは減産の意思はないと明確に表明している。

"Russia will carefully consider those proposals which will be eventually drawn up. ... But our position is keeping the volume of production at the level that has been reached. These are the main principles that were earlier being considered,”
(先日のOPEC非公式会合での減産意思は十分考慮するつもりだが、ロシアは現在の原油生産量のレベルを維持するよいうのが基本的なスタンスである)

イランは制裁解除後、原油生産量が日量80万バレルまで激増している。

カナダも今年5月の山火事以降、ほぼ正常通りに原油生産量が復活。

さらに、リビアとナイジェリアも政情不安が解消されつつあり、原油増産量の増加が見込まれている。


また、世界の原油消費量も2014年以来継続して減少している。

そして、2017年もそれは継続すると思われる(IEAによる予測)。

これは、インドと中国による消費量の減少が大きく影響している。


以上が記事の要約である。

ぜひ参考にしてくれ。




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