金価格(NY金)に大きな影響を及ぼす因子にはいくつかある。
従って、NY金をトレードするなら、常にアメリカの政策金利動向について監視しておく必要がある。
その中でも特にアメリカの政策金利と金価格には、強力な相関性がある。
金価格はただ持っていても利子を生み出さないから、それも当然の話である。
参考記事;金価格にダイレクトに影響する原因について
従って、NY金をトレードするなら、常にアメリカの政策金利動向について監視しておく必要がある。
通常、FOMC開催日に政策金利の発表がある。月1回のお祭りである。しかし、発表前の段階である程度の推移予測も発表されている
いわゆる「政策金利の織り込み具合」である。
そのようにすることで、方向性をあらかじめ示して置き、相場がパニックになるのを防ぐ役割がある。
周知の通り、FRBは2019年の利上げを停止することを決めている。そして、現段階では2020年は1回の利上げを想定している。
今後の利上げ織り込み具合をここで把握しておくことにする。
まずは6月。
現在のFF金利は2.25-2.50なので、71.3%の確率でそのまま維持される可能性が高いことがわかる(通常、織り込み具合が70%以上であれば、ほぼそのようになると考えてよい)。
そして「利上げ」織り込みは0%である。
しかし、28.7%の利下げが織り込まれてきているのに注目して欲しい。市場はアメリカ景気のリセッション入りを少しずつ織り込んできている証左である。
次に9月。
9月の利下げ織り込みが66.8%となっている。
先述したように70%がボーダーラインである。
よって、この数字はかなりボーダーラインに迫ってきており、9月に利下げがあってもおかしくない状況と言えるだろう。
さらに12月の織り込み具合を見てみよう。
12月になると、利下げ織り込みがなんと70%超となっている。
つまり、2019年内に利下げの可能性が高いことを示唆している。
少なくとも、現段階の市場はそのように見ているということだ。
現在の金価格は、まだ年内の利下げを織り込んでいないはずだ。
つまり、これから数か月かけて徐々にNY金は『2019年中に1回の利下げ』を織り込んでいくことになるだろう。
利下げ完全織り込み時の金価格目標値は1400ドルに置いている。
(ただし、織り込み具合は日々変化するので随時確認することをお勧めする)
取り急ぎ。
追記(2019年3月28日);トランプ大統領が次期FRB理事候補のムーア氏は、「直ちに利下げすべき」と主張している。
追記(2019年3月28日);トランプ大統領が次期FRB理事候補のムーア氏は、「直ちに利下げすべき」と主張している。