2019年3月21日木曜日

投資初心者~金価格にダイレクトに影響する原因について

今年の2月20日に1346ドルの高値を付けて以来、金価格は軟調な展開となっている。

3月6日には1280ドルまで下押ししている。果たして、ブルマーケットはいつ再開されるのだろうか。



ファンダメンタルズ的には、NY金にとって好ましい環境である。

なぜなら、米金利の利上げ引き上げを停止(現段階では)、さらに今後アメリカのリセッション入りが本格化した場合、利下げに転じる可能性があるからだ。

それにもかかわらず、依然として1300ドル付近を行ったり来たりに終始している。

2019年3月19日現在の米10年債利回りは、2.597ポイントとなっており、比較的低位で安定している。


以下に金価格にダイレクトに影響を与える要素をまとめておく。

  1. 米政策金利
  2. ドル指数
  3. インフレ
  4. 株価

それでは、金価格にしばしば影響を与えると言われている「地政学リスク」、「中央銀行による金購入」、「需給」についてはどうだろう。

以下に解説してみる。




地政学リスク

地政学リスクが金価格に大きなインパクトを与えたのは、今から40年前の1970年台である。そう、オイルショックだ。

このとき、原油価格は高騰。3ドルから36ドルへと一気に12倍に跳ね上がっている(今の原油価格と比べるとまだ安価であるが・・・)。

原油価格の高騰は、インフレを引き起こした。そして、インフレにより金価格は上昇。つまり、この時は地政学リスクが、間接的に金価格の上昇につながった。

しかし、地政学リスクが金価格にインパクトを与えたのは、オイルショックのときだけである。

言い換えれば、オイルショック以来、一度たりとも金価格には影響を与えていない。

従って、地政学リスクは金価格に対してほとんど影響を与えないと考えてよいだろう。

中央銀行による金買い

中央銀行による金買いも金価格に影響を与えるとよく言われるが、果たして本当だろうか。

中央銀行はインサイダー情報を持ってるわけではない。つまり、中央銀行による金の売買をトレードのタイミングを計る目安にはできない。

以下は中央銀行による金売買のグラフである。2011年ころから、中央銀行による金買いが顕著なのがわかると思う。



しかし、金価格は2011年の1900ドルをピークに下落している。


つまり、中央銀行の金購入は、金価格の上昇を引き起こしてはいないということである。



需給

金先物取り引きは、通貨と似たような性質を持っている。先述したように、インフレ(物価)、米政策金利、そしてドル指数は金価格と強い相関関係を持っている。

金価格は需給の変化に対して、反応することはない。その理由を以下に説明する。まずは、下のグラフを見て欲しい。


上のグラフを見ると、1980年台から90年台にかけて金の需要(Demand)は急増している。

そして、金の需要増に呼応するようにして、1980年台から90年台にかけて金の不足(Deficit)も急増している。

しかし、このころの金価格は低迷していた(下の金チャート参照)。


以上のことから、金の需給と金価格には連動性がないことがわかると思う。

従って、金価格にダイレクトに影響する要因は先述したように以下の4項目だけである。



  1. 米政策金利
  2. ドル指数
  3. インフレ
  4. 株価

そして、この中でも特にインフレと米政策金利の2つは、金価格に対して非常に大きな影響力を持っているのである。

以下の記事は以前書いたものだが、今回の記事と合わせて読んでおくと、金のトレードに際してより深い考察ができるようになる。ぜひ参考にされたし!

参考記事;アメリカが金融資産縮小を終了すると金価格が上昇するわけ




【本日のトレード結果】
  • WTI原油;ノートレ
  • NY金;ノートレ

【現在のポジション】
  • WTI原油;ノーポジ
  • NY金;1241L×100、1243L×75
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