2016年12月8日木曜日

ECBによる債権買い入れプログラムの今後

先般の憲法改正をめぐるイタリア国民投票では法案が否決され、レンツィ首相の辞任という流れとなっている。

現段階ではレンツィ首相はまだ辞任していないが、ほぼ想定通りの動きとなるだろう。

レンツィ首相の辞任によって、もっとも懸念されていることは、イタリアの銀行が抱える不良債権処理の問題だ。

今までこの問題の陣頭指揮をとっていたレンツィ首相が辞任するということで、市場はこの問題がさらに長引くことを嫌気していた。

イタリアの銀行でもっとも不良債権を抱えているのが、イタリア第三の銀行モンテパスキだ。

しかし、先日、イタリア政府がモンテパスキの株を取得することが決定。

それを受けて、市場には安心感が広がり、モンテパスキ銀行の株価が急伸。

さらに、イタリアのFTSE株価指数も5%弱の急進を見せている。


昨日、ECB理事会があった。

「量的緩和の継続」と「債権買い入れプログラムの期限延長」がメインテーマだ。

債権買い入れプログラムについては、現時点では2017年3月まではこのプログラムが施行されることになっているが、これが延長されるかどうかが焦点となっている。

大方の予想では、期限延長が行われると見られている。



そもそも、ECB総裁のドラギはイタリア人であり、彼がイタリア政府を追い込むような方針をとることは考えにくい。

従って、債権買い入れプログラムはしばらく継続することになるはずだ。

ただ、欧州にはまだネガティブな火種があるので、油断は禁物だ。

本日の日本時間の午後10時30分にドラギ総裁の会見が予定されている。



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