2017年7月23日日曜日

WTI原油~サウジがこれ以上減産できない論拠

原油価格について良記事を見つけたので紹介したい。

この記事で書かれてあることは、現在世界の原油市場の動向が的確に解説されている。



この記事中、IEAとOPECの月報について触れられている。

IEAは月報で「今年上期の世界の原油在庫は日量21.5万バレル増加しており、世界の原油市場の再均衡化が始まったとの確証はない」と述べている。

一方、OPECの月報(7月12日)では「加盟国の原油生産量は依然として需要を上回っており、2018年も供給過剰が続く」としている。



どちらも原油価格にとってはネガティブな内容である。

OPECの中心国と言えば、何といってもサウジアラビアである。

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サウジは2023年までに国内で消費される電力の10%を再生可能エネルギーで賄うとしている。

世界最大の原油産油国であるサウジがなぜわざわざ再生エネルギーにシフトするのか?と疑問に思うかもしれないが、これは国内事情も絡んでいる。

サウジは世界有数の産油国でもあるが、世界有数の消費国(世界第5位)でもあるのだ。

原油価格を上昇させるためにOPECによって協調減産が行われているが、それによりサウジは国内での原油消費量を賄えなくなる可能性がある。

サウジの原油消費量は約390万バレル/日(2015年のデータ)。

この数字は2005年と比較すると+170%である。

さらに、サウジの人口は年を追うごとに増加している。

2050年までには4600万人に到達すると言われている(現在は約3200万人)。

当然ながらサウジ国内における原油消費量は増加せざるを得ない。

単純計算で約1.5倍ということになる。

このままの勢いで国内の原油消費量が増加(+減産)していくと、サウジは石油輸入国になる可能性すらあるのだ。




従って、サウジにはこれ以上の原油減産の余裕はないと思われる。

(現在サウジの景気は下落傾向にある)

このように原油を取り巻く現状は非常に厳しい(特に産油国にとって)。

これからしばらく、原油価格はバレル当たり50ドルを超えるのは難しくなってくるのではないだろうか。

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