2016年8月29日月曜日

イエレン議長が9月利上げを避けたい理由

ジャクソンホールの後の週明け、日経平均↑、ドル円↑(円安)、NYダウ↓ということで、市場は早期利上げを織り込み始めた。

これで、今週末の米雇用統計の数字が一層意識されることになった。

なぜなら、イエレン議長は「利上げは経済指標次第である」と言っているからだ。

当然、マーケットもそれを前提に織り込んでいく。






雇用統計は6月が+28.7万人、7月が+25.5万人であった。

そして、8月の予想は+18万人。

もし、予想通りであれば、目安とされる平均+20万人を大きく上回り、利上げをする大義名分が出来上がる。

たとえ予想を下回ったとしても、3か月平均+20万人を超えることはほぼ間違いないと思われる(6万人を下回らなければ)。

しかし、マーケットの9月利上げ織り込み度は、わずか33%である。

おかしいと思わないか?


これは、明らかに「大統領選」がネックとなっている。

これが、イエレン議長がどうしても9月利上げを避けたい理由である。

利上げをして米経済が大失速するリスクを敢えて9月に取る必要はない。

どうせなら政局も落ち着いた12月に利上げをしたいというのが、彼女の本音である。

マーケットもそれを知っているから、9月の利上げ織り込み度が33%までしか上がっていないのだ。


ちなみに、9月の米政策金利据え置きが決まった瞬間、金価格は急騰するだろう。

ただし、この瞬間、マーケットは12月利上げをさらに織り込んでくるであろうから、一時的な上昇となり、その後年末にかけて金価格は下落基調に転換することになる。

要注意である。


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