2016年8月27日土曜日

アメリカは早く利上げをしたくて仕方がない

昨晩のイエレン議長の講演に対するマーケットの反応は、限定的だったな。

特に真新しい内容はなかった。

金価格も発表前の水準に戻っている。

これで、今は8月の米雇用統計にマーケットの注目は移った形だ。




ところで、アメリカは早く利上げをしたくて仕方がない。

しかし、すでにそのタイミングは逸してしまった。

だから、次回の利上げはかなり強引に行われるはずだ。

もし利上げがあったとしても、それが最初で最後の利上げ(しばらくは)となる。


アメリカが利上げをする根拠としているものには二つある

一つはCPI(インフレ率)。

もう一つはGDPだ。




これは直近12か月のCPIのグラフだ。

ご覧の通り1%を割り込んでいる(太線)。

食品とエネルギーを除いたCPIは、かろうじて2%になっているが、これもこれから下げていくと思われる。

なぜなら、原油価格が年末にかけもう一段の下落がありそうだからだ。

原油価格は35ドル程度まで下落する可能性がある。


一方、GDP値だが、前年同期比で1.23%となっている。

これは、FEDにとってはかなり塩梅のよくない数字だ。

そして、これから年内に発表されるGDP値は、おそらくそれほど芳しくないものになるだろう。


この状況でもしFEDが利上げに踏み切るとしたら、その最後のチャンスは12月以外にはない。

そして、12月になければ、もうしばらく(数年)FEDは利上げをできなくなることだろう。



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